今回はウェブアンケートにて総勢11,061名に調査した<北海道弁!意味が難しい「北海道の方言」ランキング>を発表します。北海道といえば「なまら(たいへん・非常に)」や「 したっけ(じゃあ、さようなら)」などが知られていますが、一度聞いてもさっぱりわからないレベルの難しい方言もたくさん!さっそくランキングをチェック!
TOP10
- 1位じょっぴんかる(鍵をかける) (1,109票)
- 2位ごんぼほる(駄々をこねる、ぐちぐち言う) (636票)
- 3位あずましくない(居心地が悪い) (489票)
- 4位はっちゃきこく(必死になる、夢中になる) (459票)
- 5位デレッキ(火かき棒) (442票)
- 6位がおる(身体が弱る) (417票)
- 7位てんきる(トランプをシャッフルする) (412票)
- 8位ばくる(交換する) (397票)
- 9位おだつ(ふざける、調子に乗る、はしゃぐ) (388票)
- 10位ぼける(野菜や果物の新鮮味が落ちて、歯ごたえが失われた状態) (360票)
ランキングの集計方法
調査方法:株式会社CMサイトがインターネットリサーチした<北海道弁!意味が難しい「北海道の方言」ランキング>のアンケート結果を集計。
※有効回答者数:全年代の男女(性別回答しないを含む)11,061名/調査日:2023年8月24日
第1位:じょっぴんかる(鍵をかける)(1,109票)
- 初めて聞いた~!
- だいたい分かりますがこれは聞いたことがないです
- 見当もつかない方言
言葉の響きから想像できない!1位は、じょっぴんかる!(鍵をかける)
意味が難しい「北海道の方言」ランキング第1位は、「じょっぴんかる」。鍵をかける、という意味です。鍵を意味する「錠」が由来とされる説が有力で、「かける」が「かる」に変化しました。漢字で書くと「錠っぴんかる」なんですね。若者はあまり使わないけれど、祖父母世代が使っているから知っている、という意見が多く、「じょっぴんは使わないけど『鍵をかる』は使う」という声も。部分的に残っていくのも興味深いですね。
第2位:ごんぼほる(駄々をこねる、ぐちぐち言う)(636票)
- ゴボウかな?
- ゴボウ掘りだと思ってしまう
- 道産子ですがこれは私は使ったことがないです
由来は「ゴボウを掘る」から!2位は、ごんぼほる!(駄々をこねる、ぐちぐち言う)
北海道だけでなく、秋田県や青森県など東北地方で広く使われている方言です。
「駄々をこねる」「わがままを言う」という意味と「ぐちぐち言う」「くどくどと叱る」という、言われる側・言う側、両方に使える幅広い方言。ごんぼ=野菜のゴボウのことで、地中深く伸びたゴボウを掘るのは時間と手間がかかることから、「一筋縄ではいかない」といった意味がつき、だんだん変化したものという説があります。
第3位:あずましくない(居心地が悪い)(489票)
- 想像がつかない
- 『あずま』とは…!
- まったくわからなくて聞き返してしまいそう
似た意味で「いずい」という方言もあります!3位は、あずましくない!(居心地が悪い)
「すごく混雑していてあずましくないねぇ」といえば、「混雑していて居心地が悪い・落ち着かないね」という意味です。そもそも「あずましい」が「ゆったりして落ち着く」という意味。漢字表記すると「吾妻しい」で、「妻がそばにいるように落ち着く」が由来という説があります。夫婦でゆったりくつろぐ様子が語源と考えると素敵ですね!
その否定形なのですが、何故か圧倒的に「あずましくない」の方が使用頻度が高いそうです!
第4位:はっちゃきこく(必死になる、夢中になる)(459票)
4位は、はっちゃきこく!(必死になる、夢中になる)
- 『はじける』とかの意味かな?と思うけど、ちょっと違った!
- 夢中になるがこうなるとは想像できない
標準語で使う「はっちゃける」に似ていますが、「はっちゃきこく」にはふざけたり羽目を外したりというニュアンスはなく、一生懸命やる、夢中になってやる…というポジティブな意味で使われることが多いです。「はっちゃぎこぐ」と訛ることもあるので、「何を漕ぐの?」と誤解してしまうかも!
第5位:デレッキ(火かき棒)(442票)
5位は、デレッキ!(火かき棒)
- 火かき棒を知っている人も少ないのでは?
- 北海道らしいアイテムですね
鉄製で、先端がL字になっている火かき棒を指す言葉です。「デレキ」と短くいうことも。語源はハッキリしていませんが、英語の熊手を指す「rake(レーキ)」が元になっているという説も。暖房設備の進化と共に、石炭ストーブや薪ストーブが無くなってくると必然的にデレッキの出番も減ってしまい、今はあまり使われなくなりつつある北海道弁です。
第6位:がおる(身体が弱る)(417票)
6位は、がおる!(身体が弱る)
- 濁点で始まる言葉なので、強い言葉かと思ったら逆でした
- 逆に強そうなイメージ。ガオー
疲れ果てて体が弱った様子、痩せてやつれた様子などを指して使われる「がおる」。身体的ダメージだけではなく、精神的にもダメージがあるニュアンスが含まれるそうです。元々、東北地方で使われていたものが北海道にも定着しました。宮城県などでは植物に対しても使うそうですが、北海道では人や動物に対してだけ使われているようです。
第7位:てんきる(トランプをシャッフルする)(412票)
7位は、てんきる!(トランプをシャッフルする)
- 連想させる文字が入っていないぜ
- そのまま聞いたら、着るの?切るの?と混乱しそう
トランプ遊びをするときに、「てんきって!」と使います。「トランプを」という語まで含まれたニュアンスなのが面白いところ。語源などは不明なのですが、「を」が入って「てんをきる」という言い方をすることもあるそうです。こんな限定された動作に専用の方言があるなんて、面白いですよね!
第8位:ばくる(交換する)(397票)
8位は、ばくる!(交換する)
- ぱくる(盗む)に近くてドキッとする
- だいぶ前に東京の友達に言ったらまったく意味がわかってもらえませんでした
「暴露」「パクる(盗む)」などと音が似ていますが、そんな悪い意味ではありません。牛馬の仲買人を指す「博労(ばくろう)」が語源といわれ、春タイヤと冬タイヤを交換する…みたいな時には使わず、相手の持ち物と自分の持ち物を交換する時にだけ使います。「取り換えっこ」を「ばくりっこ」ということも!
第9位:おだつ(ふざける、調子に乗る、はしゃぐ)(388票)
9位は、おだつ!(ふざける、調子に乗る、はしゃぐ)
- なにを意味しているかさっぱり
- 言葉からピンとこないです
- おだつなよ~!とか言うのかな?
子どもがテンションが上がりすぎてはしゃいだり、大人でもお酒の席などで騒ぎすぎてしまうと「おだつんでない!」と注意されてしまうことも。標準語で相手を持ち上げていい気分にさせるという意味の他動詞で「おだてる」がありますが、それと少し近いニュアンスを感じますね!
第10位:ぼける(野菜や果物の新鮮味が落ちて、歯ごたえが失われた状態)(360票)
10位は、ぼける!(野菜や果物の新鮮味が落ちて、歯ごたえが失われた状態)
- 青森県でも通じる表現ですね
- 言われたら雰囲気はわかるかも
林檎などの果物や野菜が、時間が経って水分が抜け歯ごたえが悪くなったり、程よい酸味が失われて味がはっきりしなくなったりした状態を「ぼける」と言います。北海道だけでなく、青森県や長野県など林檎の産地ではよく使われている言葉。食べ頃を過ぎてぼけてしまう前に、美味しくいただきましょう!
北海道弁!意味が難しい「北海道の方言」ランキングベスト10
以上、全年代の男女(性別回答しないを含む)11,061名が選んだ<北海道弁!意味が難しい「北海道の方言」ランキング>でした。
有効回答者数:全年代の男女(性別回答しないを含む)11,061名
調査日:2023年8月24日